愛ちゃんのクリスマスの願いごとあなたにおくる おはなしのほんますやま あつし作CABジャパン編集ヴァレリー・ウェブ画パテント#5,114,291 クリエイト・ア・ブック社オンタリオ州ハイド・パーク
クリスマスのねがいごとますやま あつし作CABジャパン編集
後藤 愛 さまメリークリスマス!これは あなたのために特別に作られた本です。いつも見守ってくれてありがとうこれからもいつまでもよろしくね!2006年12月24日祐樹より
「今年のクリスマスプレゼントはどうしよう?」 28歳の愛ちゃんは ため息をつきました。 世の中はクリスマスムード一色。 街はうきたつような空気に包まれています。 でも、愛ちゃんの目下の悩みは、 彩香さんと、麻里ちゃんと、高次くんへの クリスマスプレゼントが きまらないことなのです。 部屋に飾られたクリスマスツリーを眺めながら、 愛ちゃんは 28回目のため息をつきました。
郵便受けをのぞくと、見慣れない模様を あしらった、一通の手紙が入っていました。 そこには消印も、甲府市の 愛ちゃんの住所もありません。 ただ、『後藤 愛様』という文字があるだけです。 封を切った愛ちゃんは驚きました。 そこには、こんな文章があったのです。 後藤 愛様 わしはサンタクロース。 クリスマスももうすぐじゃが、いかが お過ごしかな。 サンタクロース?? 愛ちゃんの頭はいっきに真っ白になりました。
愛ちゃんはやっぱりそうかと思いました。 これは最近、近所にできたケーキ屋の、 ダイレクトメールに違いありません。 でも手紙の文章はまだまだ続きます。 プレゼントの用意が出来ると、 こんどはトナカイたちの準備をしなきゃ ならん。 金の鈴がついたひもを、一頭一頭つけて いくんじゃ。 これがあの有名な 「ジングルベル」という曲になるんじゃよ。
愛ちゃんは、またわからなくなりました。 どうやらこれはケーキ屋どころではなさそうです。 もしかするとフライドチキンの店かもしれない!? 愛ちゃんの脳裏に、小太りで、 めがねをかけ、いつもニコニコして町角に 立っている、 とあるおじいさんの姿がうかびました。 わしはみんなの視線を浴びながらソリに 乗り込む。 まるでスターになったきぶんじゃ。あたりは 大騒ぎさ。 みんなの寝顔をみるのもいいが、 幸せそうな笑顔を見るのは、 もっといいもんじゃよ。
それからわしは、トナカイたちに、 「さあ、行こう!」と声をかける。 するとそりはあっというまに空の上。 空気は冷たいが、とてもよい気持ちじゃ。 いちど乗せてやりたいくらいじゃよ。 この手紙は航空会社のパンフレットかも しれない!? と 愛ちゃんは考えました。 北欧の空を遊覧飛行する会社なのです。 でも、愛ちゃんは高いところはちょっと苦手です。
目のまわるような夜を過ごして、 クリスマスの朝に帰ってくるころは、 もうへとへとじゃが気分はそう快じゃ。 この一夜のために、一年を過ごしておる からな。 わしは妻に子供たちの様子を話してやる。 あの子は今年もいい子にしておったよ、 というと、妻もとても嬉しそうじゃ。 そうそう、わしは 愛ちゃんの、子供のときの 寝顔を見たこともあるんじゃよ。 結婚案内のパンフレットだったのか、 と 愛ちゃんは思いました。 でもサンタクロースにもおくさんがいるなんて!
愛ちゃん、 おまえさんはもうおもちゃで遊ぶ子供では ないが、 今回のクリスマスには、 特別にプレゼントをあげることにしよう。 はてさて、何だと思うかね? この手紙を最後まで読んでくれれば わかるが、 それはまだ秘密じゃ。
さあ、いよいよ出発じゃ。 わしはおなじみの赤い服を着る。 北極の空の凍るような寒さも 気にならんような、 完全防寒仕様じゃ。 プレゼントをつめた大きな袋をソリに乗せ、 たくさんの子供たちに会えるのも もうすぐじゃ。 外はもう、しんしんと雪がふっておる。 愛ちゃん、おまえさんへのプレゼントは、 祐樹にあずけておいた。 ま、楽しみにしておれ。
わしは空をひとっ飛び。 ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ、アジア、 そして 甲府市にもプレゼントを届けにいくぞ。 プレゼントを待っとる子供たちは世界中に おるからな。 そうじゃ、忘れておった。 わしがこんな手紙を書いたのは、理由が ある。 プレゼントが無事おまえさんへ届くには、 ひとつ条件があるからなんじゃ。 それはクリスマスの朝に、ひと言こういえば よい。 つけくわえるなら、できるだけ明るく、楽しく やってくれ。 愛ちゃんは、 いそいで最後の紙をめくりました。 そこには・・・
メリークリスマス! 愛ちゃんは、 彩香さんと、麻里ちゃんと、高次くんへの プレゼントを選びにコートをはおると、 楽しそうに出かけて行きました。 ポケットには、 サンタクロースからの手紙が入っています・・・
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